ヨーガとは????その状態に至るための様々なタイプのヨーガがありますが、最もオーソドックスなヨーガは、 調身法、調息法、調心法の3つの方法によってやすらぎを作り出すヨーガです。 このヨーガの実習過程で様々な精神的、肉体的な効果を得ることができるので、この効果を目的としてヨーガを始める方も多いようです。 ヨーガでは様々な体位法(アーサナ)を用いて身体の調子を調えます。 調身の基本バリエーションは[伸展]、[緊張]、[圧迫]、[逆転]の4つです。 [伸展] ストレッチのことで、筋肉を適度に伸ばし刺激を与えると同時に癒着した筋肉繊維や筋膜や靭帯などをはがし、本来の可動性を取り戻す。 [緊張] 筋肉を収縮させることで筋肉の緊張状態を高め、その反動によって深いリラックス状態を導く。過剰のエネルギーの発散にも有効。 [圧迫] 身体をねじったり屈したりすることによって身体各部を圧迫し、コリの解消、毒素の排泄、血行促進を促す。いわゆるマッサージ効果。 [逆転] 身体各部を逆転させることによって、循環器の刺激、全身の代謝刺激、内臓の刺激を促すテクニック。疲労を回復する効果もある。 ヨーガの調身では、これら4つの基本テクニックを駆使しながら身体各部の不調を取り除き、より心のやすらぎを創り出しやすい身体状態へと調えていきます。 ヨーガでは様々な呼吸法(プラーナヤマ)を用いて呼吸と気の流れを調整します。 ヨーガのベースとなる呼吸は、 次の三呼吸を組み合わせた完全呼吸法で 腹式(横隔膜呼吸)、胸式(肋骨呼吸)、肩式(鎖骨呼吸) 呼気(レチャカ)、止気(スンヤカ)、吸気(プーラカ)、保気(クンバカ) の四つのステップから構成されます。 これを基本にしながら、片鼻ずつ呼吸をしたり、力強く短い呼吸をしたり、喉で音を鳴らしながら呼吸をしたりして、陰陽の気の流れを調えたり、呼吸機能を高めたりします。 このことにより、調息法の実習は様々な身体的効果をもたらすばかりでなく、自律神経に働きかけて精神を深く安定させ、心の不調を解消する心強い味方となります。 ヨーガでは様々な瞑想法によって心の乱れを正し、最も調子のよい精神状態へと調整します。 その根本となるのは『精神集中』で、何か一点に集中することによって他の一切の雑念を排除するという訓練です。 特に心が病んで疲れているときには、リラックスによって 逆に心のパワーがダウンすることもあります。 そんなときにこそ必要なのは、単なる深いリラックスではなく、一点への集中を伴った、一本筋の通ったリラックスを行うことです。 この瞑想法を繰り返し練習することによって、その場その場で心の安定を作り出すための精神力が培われるだけでなく、 精神的な不安定を引き起こす根本的な物事の捉え方、考え方にも変化が起こり、真の心のやすらぎを手に入れることができるわけです。 ただ、この瞑想はそれほど簡単なものではなく、 調身、調息などの準備があってはじめて成就するヨーガの最終到達点とも言えるので、 できるだけ指導者について練習するのが望ましいでしょう。 『ヨーガ(YOGA)』とは『(乱れた心を)一点に結びつける』という意味を持った 古代インド語で、精神をそのような状態に近づける(究極の心のやすらぎを創り出す)作用を持つ方法・テクニックを包括して指す言葉です。ですから、実に様々なタイプのヨーガが存在します。 静かに坐して呼吸を調え瞑想に耽るという、最もオーソドックスなタイプのヨーガは『ラージャヨーガ(王道のヨーガ)』と呼ばれ、 他のヨーガのベースとなるヨーガです。 この他、身体と気の流れをコントロールして瞑想状態を作り出す『ハタヨーガ(身体のヨーガ)』、 神様へのお祈りを通じてその境地に至る『バクティヨーガ(愛情のヨーガ)』、 哲学を勉強することによって瞑想的な精神状態に至る『ジュニヤナヨーガ(知識のヨーガ)』、 日常的な行為を通して瞑想的な心理を培う行動療法的なアプローチである『カルマヨーガ(行為のヨーガ)』など様々です。 この中で、今の日本で実際に受けることのできるヨーガのほとんどは、ラージャヨーガとハタヨーガをミックスした、近代ヨーガと言えるものです。 |